「軽量大臣に落胆」経産省の目を覆う地盤沈下

「新政権で蚊帳の外に置かれる」。一連の経産省軽視の人事は「アベノミクス離脱」を意図したものだ。

2024年11月号 BUSINESS

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10月に入ってうすら寒い日が続くが、経済産業省幹部の心模様は早くも冬景色だ。石破茂政権が発足して武藤容治元経産副大臣(68)が経産相に就き、「地盤沈下が始まった」と省内の落胆が収まらないからだ。10月1日、林芳正官房長官が閣僚名簿を読み上げると、経産省の中堅キャリアは嘆息した。「やっぱりそうか。これからきついな……」。経産相といえば財務相や外相などと並ぶ重要閣僚で、首相候補らも務めてきた。前任の斎藤健氏は自民党総裁選への出馬を模索し、その前の西村康稔氏(政治資金パーティー裏金事件で1年間の党員資格停止処分)は首相を目指すと公言していた。一方、武藤氏は曾祖父、祖父、父から4代受け継ぐ衆院議員(岐阜3区・当選5回、麻生派)。いわゆる入閣の「待機組」で知名度もなく、力不足感が否めない。もちろん経産省内には「経産行政に明るく、現実的な判断をしてくれる」と歓 ………

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